カジノ・クーペ=Casino Coupe

カジノ・クーペは近年エピフォン社が販売始めた楽器でエレキギターの部類になります。エピフォンの代名詞“カジノ”をサイズダウンさせた小振りなモデルのギターです。その塩梅は85%のサイズダウンとなってエアー感が85%分少なくなっています。サイズが小さくなったものクーペの元になったカジノと比べると演奏性は変わらないでいてハイフレットの演奏性もネックジョイント16フレットジョイントから19フレットジョイントとなったため抜群とされています。サイズとしては約41センチと約35センチの違いはありますがそれ以外はスペックは同じ作りになっています。小さくなったので操作性も高くなっています。Casinoの方はビートルズのポール氏ジョージ氏ジョン氏がこぞって愛用したことで抜群の知名度を挙げておりCasinoCoupeの登場はリスペクトとして捉える面もあるとされます。

Casinoとサイズとジョイント以外は同じでありながら価格は抑えめであるためにCasinoの廉価版と捉える面もあります。またCasinoの特色であるセミアコースティックさやフルアコースティックさの両面を持つところも継承しています。ただ日本ではセミアコースティックギターの解釈です。しかし海外においてははCasinoはセミアコースティックギターとして扱われています。そのためその辺の解釈で論争につながるので注意点ともされているエレキギターです。メーカーとしてのエピフォンは歴史が長く現在に至るまで生産地を変更したことで品質が良くなったり劣化したり改善したりをしながら買収されてしまいつつもエピフォンとしての主張は続けるといった具合になっています。メーカー的には日本を生産にしていた時のギターの品質が今でも評価されています。

カジノ・クーペはCasinoの廉価版という側面にもとらえられます。ボディがCasinoより小さいため響きが弱い傾向です。しかし原則的にはCasinoを再現した作りになっています。バンドサウンドにも溶け込み易く、箱モノにありがちな大音量にした時に起こりやすいハウリングも通常のCasinoよりも抑えてあります。そのためオリジナル以上に活躍のジャンルの幅が広いとされています。ブリッジからテールピースの距離を少し長く設定しているので、このテンションバランスも良く作用しています。しかもサイズダウンしたことによりコンパクトなので女性におすすめできるモデルでもあります。一般的なセミアコースティックギターと同じようにハイポジションでのプレイがしやすくリードプレイが多いギタリストにもフィットする特徴もあります。